みとさきの日記

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劇団マカリスター『なんでそこまで』を観劇しました

下北沢駅前劇場で5月1日から、劇団マカリスター『なんでそこまで』を見に行った。奧山かずささん主演で久々の演技が見れるのと、劇団マカリスターさんの舞台が好きなので、『ヌシのハラ』『なんだコイツ』に続いて今回で3作品めとなる。自分用の思い出しにまずはあらすじを書く。(曖昧な所はあるかと思います、拙い文なのでそこはご了承下さい)

冒頭、とあるロケ地の確認で訪れていた監督と助手(副監督?)の所に演技に命をかけてる俳優が現れ、台本に書いてある命のピンチに〝身を挺して守る〟ことに非常にこだわっていて演技の練習をする。なかなか納得がいっていないらしい。

この冒頭のシーン、実はめっちゃ重要なシーンだったというのを後に知ることになる。


それから3ヶ月前のこと、主人公のゆかりはスーパーを経営していた両親が事故でなくなり、両親が大切にしていたスーパーを閉めたくない思いから会社を辞め、オーナーとして新しい店長も見つかり、パートの人達とも良好で平和に繁盛していったかに見えたが、1か月後にゆかりは閉店後のスーパーで店長が自分の手をナイフで切りつけ、血を水で薄めて牛乳に注射投入している所を目撃してしまう。店長の不気味さとヤバすぎる思想にドン引きするゆかりは、店長をその場でクビにする‥その出来事からゆかりは、理不尽すぎる出来事が次々とおこってしまう。


ゆかりの不幸は本当に味方がいない。理不尽な仕打ちを受けているのに支えるはずの夫が、若い女と不倫している。両親に勘当された実の弟は、一攫千金を狙ってお金に異常執着している。スーパーの店員さん達は、クビになった激ヤバ店長に唆され、ゆかりに無視や嫌がらせなどいじめをしたり、SNSであることない事を書かれてどんどん拡散させ、しまいにはスーパーを閉店まで追い込んでしまう。人の悪意がどんどん広がっていく展開、ゆかりの苦痛と絶望の表情がとても辛い。怒涛の3ヶ月間がすぎていく。


後半、とあるロケ地に使えそうな場所でゆかりと元凶の店長が対峙するシーン。店長はゆかりがクビにしたこと、儀式をぶち壊しにした事に非常に自己中すぎる理由で、しまいには反社会勢力と繋がって拳銃を手に入れ(こっそり盗んだ)ゆかりを殺そうとする。

〝何も悪い事していないのにっ!!〟悲痛な叫びが心にくる。ゆかりは本当に何も悪い事をしていない。なのにこれから殺されようとしている‥大ピンチ!!の時に、冒頭のシーンで出てきた演技に命をかけている俳優が現れ、ゆかりの命の危機に晒されているのを目の当たりにし、役者魂で身を挺してゆかりを庇って銃撃を受ける。

ゆかりも店長も、『誰?!!

今までの展開が展開だけに、一気にここで思いっきり笑ってしまった。伏線が‥こうくるのかと。その後も何度も何度も撃たれても起き上がる俳優に涙。その後監督と助手も来て、スマホでその演技を録画している。撃たれている俳優を助けてあげて‥ww

その後、監督たちが録画したのを警察に持っていき、ようやく事態が収まるが失ったものがあまりに大きかった。夫とは離婚、いじめをしていたパート店員達も謝る人もいれば、謝らない人もいる(ゆかり、訴えてもいいレベルだよ)それでも前向きにこれから生きていく希望を持ってお話は終わる。


と、思い出しに書いてみた。後半までの理不尽な出来事はまさに表題のとおりで、奧山かずささんの喜怒哀楽の演技を思いっきり浴びた。特にラストの叫びは震えた。またパート店員さん達の陰湿な嫌がらせのアイデアを言うシーン、だんだん楽しそうに話している感じが妙にリアルで、悪意がじわじわ広がっていく様子は怖かった。あと、めっちゃやばい人は必ず銃を持ってるなぁwww

ゆかりの夫も演技がうますぎるのでめっちゃイライラしてしまった。

その理不尽にイライラ、ソワソワ、ここまでやる?の感情が、身を挺して庇う演技をした俳優の登場で一気に笑ってしまい、こっちも救われた気持ちになった。1日目、2日目はなんと過去の舞台の記録用DVDプレゼントもあり、豪華すぎてお値段以上すぎる。過去作もまたゆっくり振り返りながら見ようと思う。

劇団マカリスターさんの次回作もまた行きたい。